今回は、長野県に移住し、YouTubeチャンネルを運営しながらメディア出演や講演活動を行っている八木彩圭さんに学生広報大使の大内さん、大村さんがオンラインでインタビューを行いました。
-現在のお仕事を教えてください
-現在のお仕事を教えてください
登山YouTuberとして活動しています。また、企業?自治体の地域プロモーションの動画作成やイベントの企画、講演活動も行っています。
-静岡県立大学を選んだ理由を教えてください
家から近かったからです。
-県立大学を卒業したら、静岡県を出ようと思っていましたか
大学生のころから静岡県を出たいと思っていました。親が厳しく、家から通える大学という条件でした。もともと理系だったので、県立大学の薬学部か食品栄養科学部が候補でした。食べることが好きだったので食品栄養科学部を選びました。
-学生時代の思い出をお聞かせください
登山に出会ったのが県立大学だったので、入学していなかったら現在のように登山はしていなかったと思います。人生の一番の転機です。学業に関しては、思っていた大学生活とは異なり、忙しかったです。所属していたワンダーフォーゲル部の部員や他の大学の友人は遊びの時間が取れている印象でした。私は、専攻の生物分子工学で遺伝子組み換えのための菌を扱っていて、菌が死んでしまうため長い間旅行に行くことはできませんでした。
-ワンダーフォーゲル部での思い出はありますか
山登りは楽しいですが大変なので、2年生の時に同学年のメンバーが次々と部活に来なくなり、部活の存続が危ぶまれました。残っていた女子の部員と多くの新入生を勧誘するために、バーベキューばかりしていました。夏になって、定着した新入生たちとみんなで山登りができたのが思い出に残っています。
-県立大学で得られたものについて教えてください
入学当初はダイビング部(現在は廃部)に入りたいと思っていましたが、部活の雰囲気が想像と違い、隣の部室をのぞいたらワンダーフォーゲル部で、そこで山に出会いました。偶然が重なって、人生が変わる経験ができたと思っています。学業に関しては、やるべきことと自分の好きなことの両立に苦労しましたが、この経験は社会人になっても役に立っていると感じます。
-両立のポイントはありますか
優先順位を決めて忠実に行動することです。何が一番大事かを決めてから行動するようにしています。会社員の時は、YouTubeを本業として独立するために、自分の余暇の時間をすべて動画制作に費やしていました。
-ニュージーランドを訪れた動画を拝見しました。次に行ってみたい国はありますか
ヨーロッパでも特にスペインやイギリスのロングトレイルに挑戦したいと思っています。高い山より長くゆっくり歩くことができ、登山と旅の両方を楽しめるところに魅力を感じます。昨年訪れたジョージアはご飯がおいしかったのと、東側しか行けなかったので、西側の山奥に行ってみたいと思っています。
-動画の制作方法はどのように学びましたか。また、多くの人に視聴してもらうためのコツはありますか
制作方法は独学です。視聴維持率はどれぐらいか、どのようなネタが見られているかというデータを参考にしていました。例えば、1つの動画の中で、景色の映像が続くと視聴維持率は少し下がりますが、私がナレーションを入れると、少し上がることがあります。1本動画を公開して効果を測定し、それを踏まえてもう1本公開することを繰り返しています。また、動画を上げるタイミングを毎週土曜日の夜8時と決めていて、それを5年間続けています。
-動画制作と私生活のバランスについて伺いたいです
会社員時代は、1本動画を完成させるのに10時間かかっていて、睡眠時間が3時間でした。現在は約5時間で完成することができるようになり、人と会う時間を確保できるようになりました。
-今後の目標を教えてください
安曇野市や松本市のプロモーションを行っているのですが、カフェを併設した宿泊や観光の拠点となる“山のアジト”を安曇野市に作りたいと思っていて、そのための場所を探しています。
-最後に、県大生へのメッセージをお願いします
何かで成功したい、何かで勝ちたい、人と違うことがしたいと思っている人は、物事の大変な方や難しい方を選び、できるだけ多く取り組んでおけば間違いないと思います。私も大学生の時に明確なやりたいことはありませんでしたが、今後やりたいことが見つかったときに役に立つ可能性があると思います。
※このインタビューは、広報誌『はばたき』151号(2025年8月発行)に掲載されたものを再編?再掲したものです。